救世主現る!

キンシャサでのワークショップは時間も長くかなりの集中力を要します。音作りについて、テクニックについて、音色について、表現力について、それから曲ごとの解釈について・・。自然と『話す』時間もたくさん。でもこの『話す』というのが一番の難点。何せ私のフランス語とリンガラ語 (キンシャサで一番話される言語) はかなり貧しく、彼らの英語もあまりままなりません。幸運なことにこれまで、何人か、英語をそれなりに上手に話す人たち (私のフランス語・リンガラ語に比べたら1000倍上手) が助けてくれてはいたものの、彼らが上達し、ワークショップの中身が複雑に濃くなるにつれ、コトバの壁も厚くなってきてきていました。

 

3日目、ワークショップを終え、オーケストラリハーサルを終え、指揮者のアルマンさんにご挨拶をして、さすがに10時間は疲れるな、なんて思いながら、ドライバーを探すべく門に向かっていた私。そこに突然・・

 「こんばんは!ドライバーに安全に会えるようにお見送りします。」と朗らかな声。それもなんと・・、英語!きれいな、流暢な、パーフェクトな英語!!

ボウゼンと振り向き、「ありがとう!・・・でも・・・あなたは一体どこから現れたの???」と、失礼で意味不明な質問をした私に、その男性は笑顔で自己紹介をしてくれました。(今だに、「Kaoriのあのボウゼンとした表情が忘れられないよ!」と笑われています *^^*)

彼の名前は、ヤン・フォロ。昔キンバンギスト響でバイオリンを弾いていて、その後10年間南アフリカに住んで (南アフリカの公用語は英語)、4ヶ月前にキンシャサに戻り、オーケストラのメディア・プロモーションのお手伝いをしているとのこと。

「やったぁ!ってことは、もしかしてもしかして通訳として助けてくれるかも!」なんて心の中で密かに期待を膨らませながら、その日はおしまい。

 

翌日、アルマンさんと連絡を取りヤンの連絡先を聞いた私は、早速電話をして、事情を説明し、もしも時間があったら1日でも2日でもワークショップに来てくれないか、と聞いてみました。「自分のデザイン事務所で働いているので、時間の都合をつけて、喜んでお手伝いしますよ。」と優しい答え。やったあ、やったぁ、やったぁ!*\(^o^)/*

 

彼は本当に、翌日から最終日まで毎日来てくれました。彼の通訳は、ワークショップを瞬時に、100万倍効果的なものにしました!英語、フランス語とリンガラ語全てがパーフェクトなだけでなく、スピード感や、その場の雰囲気と個人個人のキャラクターを感じ取り、それらにそった通訳をする、というまさに芸術技。おまけにすでにコミュニティの一員であるからこそ、ミュージシャンたちも心地よく通訳してもらえる。おかげで、簡素化しないでディスカッションが行え、今までできなかった深い説明ができ、安心して質問が飛び交い、ジョークにみんなで一緒に笑う・・。彼のセンスの良い通訳がワークショップをとってもエネルギッシュなものにしました。

 

今回の旅で、ミュージシャンたちとの距離が縮まり、彼らが今までよりも更にさらに上達したのですが、それは救世主ヤンの多大なる貢献があってこそのこと!

あ、それから、今回のたくさんの写真たちも全部彼がとってくれました!カメラを片手に通訳をし、みんなの表情がいい瞬間にパチリ。うーん、すごい才能だ!

 

ヤン、本当にありがとう!、あんなに多くのことが教えられ共有できたのは、ヤンのおかげ!親切で寛大な心と才能には感謝してもしきれません!

これにこりず、また次回もよろしくね。(^^)

- Kaori

日本大使公邸にて。大使館でも、「プロの通訳の方ですか?」とびっくりされていました!

日本大使公邸にて。大使館でも、「プロの通訳の方ですか?」とびっくりされていました!