なぜ

ガラから早くも約2週間が過ぎ、次のキンシャサ旅行まであと1週間となりました。

この2週間の間に、たくさんのことが起こりました。

まず初めに、共同設立者である青森名菜さんが、Music Beyondから離れることになりました。このオーガナイゼーションと、コンゴの音楽家たちに多くの息吹を吹き込んでくれたNanaちゃんには心から感謝し、また、彼女と一緒に仕事ができたことを誇りに思っています。才能と知性と温かい心を持ち合わせた彼女、これからも何らかの形で、世界の人々に喜びを与えていくこと間違いなしです!

 

ガラの事後整理と人事変更、それにコンゴの準備が重なり、正直多少辛い時期でもあったこの2週間。

でも同時にこの過渡期は、私に《なぜ》Music Beyondを続けることに意義があるかを考えさせるいい期間ともなりました。

Music Beyondのミッションは、『音楽に真剣に向き合っている彼らに、音楽家として、それから音楽の先生としての自信をつけてもらう。それは彼らがより良いメンターやコミュニティリーダーになる環境作りに繋がり、自続性のある音楽コミュニティを創り出す。そして最終的には、彼らが教える次世代の子供たちやコミュニティにもポジティブな影響をもたらすことがゴールである。』

その通り。だからMusic Beyondを続けるのです。

と、ここまではスラッと表現できた私。そこで次は、何が私を、このMusic Beyondのミッションに向けて精一杯頑張らせてくれているかを考えてみることにしました。

恵まれていない音楽コミュニティは世界中にあり、ここニューヨークにも大きく存在しています。『恵まれないながらも情熱を持って音楽と向き合っている音楽家に、音楽教師育成プログラムを提供する』というMusic Beyondのミッションはアメリカ国内でもできることだし、おまけに、国内での活動は資金面でもかなり楽になり、それはMusic Beyondのような小さな新規NPOにとっては正直都合のいいこと。なのにあえて途上国にフォーカスすることにしたのは《なぜ》?

私の最初の答えは、「彼らにはそれだけの価値があるから!」

彼らの生活は想像を絶する大変さです。例えばコンゴ民主共和国では、民族間のみならず国境を共にする国々をも巻き込んだ紛争が何十年にも渡って続いています。その中で何百万人という人々がレイプされ、殺され、行き場を失い、結果、世界一のミネラル資源を誇る豊かな国コンゴ民主共和国は、世界の最貧国になってしまったのです。現在定職を持つ人は人口の5%、大多数の人々は日々仕事探しをしながら、次の食事の心配をしているのが現状です。

でもそんな中、人々は強く前向きに生きています。自分の人生を少しでも充実したものにするために出来る限りのことをしています。そしてその中には、音楽を通して人生に充実感を見いだしている人たちがいるのです。そんな人たちに一音楽家として少しでも手を差し伸べられることは、私にとってこの上ない喜びであり、そのためには出来る限りのことをしようと固く決意したのでした。

「長年の紛争は別にして、彼らと同じような情熱を持って音楽に向き合っている人は先進国も含めいるのでは?」と思われる方もいることでしょう。それはその通り。ただ違いは、アメリカを含む先進国には音楽家を教育できる人がすでにたくさんいるということ。恵まれた教育を受けた音楽家がたくさんいます。だからと言って現在問題に立ち向かっている人々が十分にいるわけではなく、まだまだ必要なのが事実。ただ少なくても供給源はあるのです。

でもコンゴ民主共和国のような途上国には教育できる人が存在しない。だからMusic Beyondはあえて、現地の供給源では成り立たない国での音楽家のエンパワーメントにフォーカスしたのです。その結果、さらなる資金が必要であっても、ロジスティックな面での課題が多くなり、リスクが高くなろうとも、一生の糧として真剣に音楽と向き合っている人々の人生と、彼らが教える次世代の子供たちにポジティブな発展をもたらすことは、将来的に、多くの問題を抱える最貧国の中に良いコミュニティを生み出すことに繋がる、と強く信じています。

だからこそ、頑張れるのです!もちろん、これは全部心の中では分かっていたこと。でも、じっくり考えてきちんと言葉にすることによって、これからもMusic Beyondを成功させよう!という気持ちにますます火がついた私でした。

 

ここで、Music Beyondの新しいチーム、マデレーン・デビッドソンとニコール・ハイドをご紹介します!

ニューヨークの大手NPOで4年間働いているマデレーンは、これまでに部門長、人事部を含む多くの役割を果たしてきました。クラシックギタリストでもある彼女は、副代表兼書記として、Music Beyondの音楽面とビジネス面を繋ぐ架け橋となってくれることでしょう!

ニューヨークの大手税理事務所で、営利・非営利両方のクライアントをたくさん持つ会計士のニコールは、財務理事として、Music Beyondの継続発展に向け、経済管理をしてくれることになりました!

これらの経験豊かな素晴らしい女性たちがニューヨークの地からMusic Beyondを支えてくれることに、心から感謝し、また興奮しています!

 

Music Beyondはこれからも、コンゴ民主共和国のような国々に永続性のある影響を与えるため、一歩一歩前進していきます。これからも、末長いサポートを心からお願いいたします!

 

愛を込めて・・

藤井香織より

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